ownCloudの創始者ら、owcCloudからフォークしたプロジェクト「NextCloud」を発表
Dropboxのようなファイル共有・同期機能を提供する「ownCloud」の創始者Frank Karlitscheck氏が6月2日、新プロジェクト「NextCloud」の立ち上げを発表した。ownCloudのフォークプロジェクトとなり、「ユーザーが自分のデータをコントロールできる」ことにフォーカスする。
NextCloudはオープンソースのファイル共有・同期プロジェクトownCloudの創始者であるFrank Karlitschek氏が中心となって立ち上げたプロジェクト。Karlitschek氏はownCloudチームの一部との意見の相違により4月にownCloudプロジェクトを去っており、ownCloudの開発やコミュニティ担当を務めていた主要メンバーもNextCloudに移動している。
なお、ownCloudはKarlitschek氏が去ったことを受けて、5月31日にownCloud Foundationとして非営利団体を立ち上げたことを発表している。
NextCloudプロジェクトでは、「ユーザーが自分のデータをコントロールできる」を中核に、ビジネス上のニーズと顧客のニーズ、コミュニティとのバランスをとっていくとしている。
技術的には3月に公開した「ownCloud 9」と互換性のあるシステムを目指し、これに加えて次世代のWebRTCベースのコミュニケーションプラットフォーム「Spreed.ME」のサポートなどを加えていくとしている。また主要なカレンダーアプリケーションや連絡帳アプリケーションのサポート、ユーザー体験の改善などにも取り組むとしている。ownCloudから容易に移行できるようにするとしており、ownCloud Enterprise Edition(有料版)のユーザー向けにNextCloudでもサブスクリプション形式のサポート付きエディションを用意する計画という。
最初のリリースとなる「NextCloud 9」は、7月初めに公開を予定している。
NextCloud
https://nextcloud.com/