オープンソースソフトウェアに関する論文や白書を容易に作成/公開できるオンライン学術論文誌「Journal of Open Source Software」がスタート

 オープンソースソフトウェアについての論文や白書を公開するプロジェクト「The Journal of Open Source Software(JOSS)」が立ち上がった。査読プロセスや編集委員会などを備える、本格的なオンライン学術論文誌となるという。

 ソフトウェア開発者や研究者にとって自分たちの作業のインパクトを測定することは大切だが、そのためのツールや指標がなかった。またJournal of Open Research Softwareなどの論文誌はあるが、論文を作成して提出するためには多くのリソースが必要となるという問題があった。Journal of Open Source Software(JOSS)はこれらの問題に対応するものとなる。提出ワークフローやドキュメンテーションを簡素化することで、論文を作成する開発者の負担を軽くする。ソフトウェアのドキュメンテーションがきちんとしていれば、白書の準備も簡単にできるとしている。

 JOSSはオープンソース的なアプローチを取り、開発したソフトウェアについて、ソフトウェアの機能のハイレベルでの記述、ソフトウェアの作者やアーカイブへのリンクなどの参照を含む文書を作成できる。また、厳格な査読プロセス、論文を評価する編集委員を持ち、査読によってコードとドキュメンテーションの改善が図れるとしている。

 編集員はコンピュータサイエンスやエネルギー開発、高性能コンピューティングなどの分野に詳しい10人が参加しており、GitHub勤務で自身も論文を出版しているArfon Smith氏が編集長を務める。作者のガイドライン、レビュー者のガイドラインなどはプロジェクトのWebサイトで公開している。

The Journal of Open Source Software
http://joss.theoj.org/

https://github.com/openjournals/joss