Matroska形式ファイルを作成するためのツールセット「MKVToolNix 9.0」リリース

 Matroska用ツール集「MKVToolNix」の開発チームは3月26日、最新版「MKVToolNix 9.0」を公開した。バグの修正や使い勝手の改善などが加わっている。

 Matroskaは動画や音声などのデータを格納するためのファイルフォーマットで、動画を格納した「MKV」や音声を格納した「MKA」ファイルなどが知られている。Googleの「WebM」のコンテナなどで採用されているほか、Windodws 10でもサポートされている。MKVToolNixはWindowsやMac OS X、LinuxなどのUNIX系OSでMatroska形式のファイルの作成や変更、解析などができるツール集。

 「MKVToolNix 9.0」は、2015年6月に公開されたバージョン8に続くメジャーアップデートとなる。バージョン8.7以来のバグであるHEVCハンドラーにおける一部のSEI NALUの扱いを改善した。新機能として、mkvmergeでファイルが追加されるとチャプタを自動生成する機能が加わった。固定したインターバルでもチャプタを生成できるようになった。

 WindowsとMac OS Xユーザー向けの変更として、mkvinfoがデフォルトでGUIを起動するようになった。WindowsとMac OS Xユーザーで、スタートメニューではなく実行ファイルをクリックして起動していたことから、利便性のために変更した。Linuxなどそれ以外のOSでは行動に変更はないという。

 このほかにも、GUIでチャプタ編集機能、ヘッダ編集、ジョブキューなどが改善され、mkvmergeでも細かな強化が加わった。インストーラではサイレントインストール/アンインストールのバグを修正した。

 MKVTookNix 9.0のソースコードとWindowsおよびMac OS X向けのバイナリは、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

MKVToolNix
https://mkvtoolnix.download/