米Googleが「Chrome 44」をリリース、iOS向けではPhysical Webにも対応

 米Googleは7月21日、「Google Chrome 44(44.0.2403.89)」をリリースした。WindowsおよびMac OS X、Linuxに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 5月後半に公開されたChrome 43に続く最新版。Apps APIやExtension APIで新しいAPIが導入された。また、動画再生やメディアギャラリーが関連したクラッシュの修正など、安定性と性能の強化が行われた。

 セキュリティ関連では、合計43件のバグを修正した。これにはpdfiumでのヒープ領域におけるバッファオーバーフローの問題2件、Chrome for Androidにおけるユニバーサルクロスサイトスクリプティング問題、IndexedDBにおける解放済みメモリ使用の脆弱性など、深刻度が2番目に高い「High」に分類されているものが12件含まれているという。Googleはバグの発見に報酬を払うプログラムを展開しており、金額が決定していないものもあるが、決定しているものだけでも3万7000ドル近くが払われる。

 またGoogleのChromiumチームは22日、iOS向けのChrome 44における「Physical Web」のサポートを紹介している。Physical WebはURLを利用したビーコンベースの技術で、デバイス側に特別なアプリをダウンロードすることなくスマートデバイスとやりとりできる。Chrome for iOSは少し前に「Today Widget」を導入しており、今回のPhysical WebのサポートによってユーザーはTodayウィジェットで自分の周囲に関連するWebコンテンツのリストを得られる。たとえば、駐車場のスマートメーターでChromeを利用して時間制のチケットを購入する例を紹介している。

Google Chrome
https://www.google.co.jp/chrome/browser/desktop/