ミニマルなQEMU向けx86ファームウェア「qboot」
QEMU開発者が5月21日、QEMU向けのミニマルなファームウェアを開発する「qboot」プロジェクトの立ち上げを発表した。QEMU向けのファームウェアで、40ミリ秒での仮想マシン起動も可能としている。
qbootはLinuxをブートさせるためのQEMU向けx86ファームウェア。QEMU上でLinuxをブートさせる場合、今までは500ミリ~700ミリ秒程度がかかっていたが、このファームウェアを利用することでこれを大きく短縮できるという。
設定をスリム化することで短縮を図っており、コードは8KBとコンパクト。kvmtoolsのBIOSを土台とした16ビットBIOSランタイム、ほとんどがスクラッチから作成したというハードウェア初期化ルーティーン、kvm-unit-testsベースのミニマルな32ビットlibc、QEMUのLinuxローダーで構成される。
プロジェクトの開発者によると、Intel Ivy Bridge Core i7プロセッサ上で40ミリ秒で仮想マシンの起動が可能とのことだ。今後、QEMUからのACPIテーブルの抽出などに取り組むとしている。
qbootはプロジェクトのWebサイトでコードを公開している。ライセンスはGPLv2。