3D CADやモデリングツール開発に向けたオープンソースのC++ライブラリ集「Open CASCADE Technology 6.9.0」リリース

 仏OPEN CASCADEは5月12日、3D CADデータなどを扱うアプリケーション開発に向けたライブラリ集「Open CASCADE Technology 6.9.0」をリリースした。WindowsおよびMac OS X、Linux、Android、iOSに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 Open CASCADE Technologyは、3D CADやCAMなどのデータを使ったアプリケーションの開発を支援するためのC++クラスライブラリ集。3Dサーフェス処理、ソリッドモデリング、ビジュアリゼーション、RAD(Rapid Application Development)などの機能を備える。ライセンスはLGPLv2.1。開発元のOPEN CASCADEは仏Arevaのグループ会社EURIWAREの子会社とある。

 2014年11月に公開した6.8に続くマイナーリリースとなり、400以上の細かな機能強化とバグの修正が行われているという。モデリングアルゴリズム、ビジュアリゼーション、データ変換などの分野で強化が行われており、モデリングアルゴリズムでは、ファジーブールの強化、単一のブールオペレーションに対する複数の引数が使えるようになった。性能とスレッドの安全性を強化し、シェープの近接検出機能も加わった。シェープ処理におけるユーザーフィードバックメッセージのサポートを強化し、面と面の交差点のアルゴリズムも強化した。

 ビジュアリゼーションでは、OpenGL ES 2.0との互換性を強化し、iOS上のOpenGLビューアとMac OS X上のレイトレーシングのサポートが加わった。データ変換では、STLとVRML 2.0へのエクスポートが適切に行われるように修正された。Windows版では64ビットモードがデフォルトになっている。

Open CASCADE Technology
http://www.opencascade.org/