「Nginx 1.8」リリース、多くの新機能を追加

 オープンソースのWebサーバー「Nginx」開発チームは4月21日、最新版となる「Nginx 1.8」をリリースした。1年ぶりの最新安定版となり、バックエンドSSL証明書の検証などの機能が加わった。

 Nginxは軽量かつ高速な処理をうたうHTTPサーバーおよびリバースプロキシサーバー。モジュラーアーキテクチャを持ち、FastCGI、uwsgi、SCGI、memcachedサーバーのサポート、負荷分散、gzippingなどのフィルタのサポート、SSLとTLS SNIのサポートなど多数の特徴を備えるほか、IMAP/POP3プロキシサーバーの機能も持つ。Linuxや各種UNIXのほかWindowsでも動作する。ライセンスは二条項BSDライセンス。Netflix、WordPress、GitHubなど多数のサイトで利用されており、Netcraftが発表した2015年4月のWebサーバーシェアは14%となっている。

 Nginx 1.8は2014年4月に公開されたバージョン1.6に続く最新の安定版で、開発版の1.7系より多数の新機能を取り込んでいる。大きな新機能としては、ハッシュ化されたキーとそれに対応付けられた値に基づくクライアント/サーバーマッピングを使った負荷分散機能がある。また、バックエンドSSL証明書の検証(proxy_ssl_verify)、プロキシリクエストのバッファ化、非同期I/0(AIO)とスレッドプールの実験的対応なども導入した。バグも多数修正されている。

 Nginxは4月14日、負荷分散や高可用性で新機能を盛り込んだサポート付きの商用版「NGINX Plus Release 6」を発表している。

Nginx
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