米Red Hat、IBM Power8をサポートした「Red Hat Enterprise Linux 7.1」を公開
米Red Hatは3月5日、「Red Hat Enterprise Linux 7.1(RHEL 7.1)」をリリースした。セキュリティや開発関連機能が強化されているほか、IBM Power8のサポートも追加されている。
2014年7月にリリースされたRHEL 7系では最初のマイナーリリース。開発・デプロイツール、相互運用性、管理、セキュリティなどを強化したという。開発・デプロイ関連ではLinuxコンテナに関連した強化が中心となり、Docker 1.4.1やKubernetesベースのオーケストレーションツールが加わった。コンテナ化したアプリケーションの構築にあたって安定した土台を提供するという。OpenJDK 8も加わっている。
性能面での強化も行われ、アプリケーションと仮想マシンの性能を改善する機能が追加された。MCMロッキング機構を導入し、NUMAノードを持つ大規模なシステムのプロセッサ効率の改善が図れるという。
Active Directoryとの相互運用性の強化も行われている。Common Internet File System(CIFS)とSSSDとの統合により、Winbindに依存することなくWindowsのファイル共有やプリンタ共有サービスにネイティブにアクセスが可能となる。Logical Volume Management(LVM)やCephブロックストレージも改善した。
セキュリティ関連ライブラリのアップデートも行われており、OpenSSH 6.6.1p1、Libreswan 3.12などが採用された。ID管理のIdentity Management(IdM)では、FreeOTPなどのソフトウェアトークンとハードウェアトークンでLDAPとKerberosを利用してワンタイムパスワード認証を実装できるようになった。またアクセス制御フレームワークも強化し、リード/ライト許可の管理を改善する。CA管理ツールも新しくなった。
IBM Power8プロセッサを搭載したIBM Power Systemsプラットフォーム(Little Endian)のサポートも追加され、「Red Hat Enterprise Linux for Power」インストールメディアも用意される。
Red Hatは同時に、Dockerコンテナ向けに最適化した「Red Hat Enterprise Linux Atomic Host」、リアルタイムOS「Red Hat Enterprise Linux for Real Time」も一般公開している。
米Red Hat
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