Linux次期版は「Linux 4.0」に、Toralds氏がRC版をリリース

 Linus Torvalds氏は2月22日、次期Linuxカーネルのリリース候補(RC)版となるLinuxカーネル4.0-rc1をリリースした。次期版のバージョン番号を「3.20」とするか、それとも「4.0」とするかをオンライン投票で募った結果、「4.0」を支持する人が多かったため。ただし、新機能や改善点については「かなり小さなリリースになる」との見通しを示している。

 Linus Torvalds氏は2013年秋、Linuxカーネルのバージョン番号が大きくなりすぎる前に、バージョン3.19の次にバージョン4.0に移行するのが適切だとの考えを示していた。Linuxカーネル3.19は2月初めにリリースされており、その後自身のGoogle+のアカウントでオンライン投票を開始したところ、記事執筆時で56%(16608票)が「4.0」、44%(13119票)が「3.20」を選ぶという結果になっている。

 Torvalds氏はRC1リリースを告げるメーリングリストで「Linux 4.0」と発表した。「人々は4.0を好んでいるから、4.0とすべきだ」しつつ、メジャーアップデートでは大きな新機能が加わったり、互換性が損なわれたりするという一般的な思い込みに対しては「われわれは互換性を損なわず、機能や特徴に基づいたリリースを行っていない」との立場を説明している。なお、映画「ターミネーター」シリーズでは登場するアンドロイド「T-800」に「Linux 4.1.15」が搭載されている描写があったことを引用し、「4.0を選んだ人は4.1.15を見たかったのでは」といったジョークも記している。

 4.0の開発コードは「Hurr durr I’ma sheep」で、技術的には「かなり」小さなリリースになる、とTorvalds氏は述べている。ライブカーネルパッチインフラに注目が集まっているが、「個人的に気に入っている機能は一部のvmのクリーンナップとページテーブル向け処理でのNUMAとPROTNONEの統合」だそうだ。

kernel.org
https://www.kernel.org/