「Docker 1.5」リリース、IPv6やリードオンリーファイルシステムなどをサポート

 米Dockerは2月10日、Linux向けコンテナ管理ツール「Docker 1.5」をリリースした。2015年初のリリースとなり、IPv6サポートなど新機能が盛り込まれている。

 Docker 1.5は2014年12月に公開されたバージョン1.4に続く最新版となる。Go 1.4を利用してビルドしており、IPv6のサポート、リードオンリーコンテナなどが本バージョンの特筆すべき新機能となる。長期的に存在したバグも修正したという。

 新たにIPv6に対応、「–ipv6」フラグをつけることで、各コンテナにIPv6アドレスの割り当てが可能となった。また、コンテナでリードオンリーファイルシステムを利用する「–read-only」フラグも導入された。これを利用して、コンテナ内のアプリケーションがファイルを書き出す場所を制限できる。ボリューム機能と合わせて利用することもできる。

 このほか、要望が多かった機能として、「docker build」コマンドで利用するファイルを指定できる「-f」オプションが加わった。単一のプロジェクトで複数のDockerfileを定義し、ビルド時にどれを利用するのかを指定できるようになる。テスト用、運用環境向けと別々のDockerfileを用意するような場合に便利だという。

 CPU、メモリ、ネットワークI/Oなどコンテナによるリソース使用情報を確認するためのAPIエンドポイントおよびコマンドラインツールも加わった。このAPIエンドポイントを利用することで、既存のモニタリングシステムでリソース使用に関する情報をリアルタイムで表示したり、ライブダッシュボードを構築できるという。ビルドおよびイメージ管理の性能強化や、「docker inspect」コマンドの改善も行われている。

米Docker
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