「MongoDB 3.0」発表、一般リリースは3月を予定

 米MongoDBは2月3日、オープンソースのドキュメント指向データベース「MongoDB 3.0」を発表した。最新のストレージエンジン「WiredTiger」や管理機能「Ops Manager」などの新機能を持つもので、3月に一般リリースの予定という。

 2011年9月に公開されたMongoDB 2.0に続くメジャーリリースとなる。成熟したデータベース管理システムに向けて性能、柔軟性、管理などにフォーカスした。

 ストレージレイヤーで最新のストレージエンジン「WiredTiger」を組み込むなどの強化を通じて性能を大きく改善したとのことで、たとえば書き込み性能は7〜10倍高速になるとしている。WiredTigerはMongoDBが2014年末に買収により取得した技術で、Berkeley DBの設計者らが開発したオープンソースのストレージエンジン。モダンなハードウェアアーキテクチャを活用し、高い性能を実現するノンブロッキング・アルゴリズムを備える。同エンジンはバージョン2.8よりMongoDBに組み込まれており、3.0ではドキュメントレベルの並列実行の制御が可能となった。また、オンディスクの圧縮機能により最大80%ストレージ容量を節約できるという。圧縮アルゴリズムを選択できることから、開発者は性能と容量のバランスを調整できる。

 デフォルトストレージエンジンであるMongoDBオリジナルのストレージエンジンは「MMAP」と命名することで区別する。MongoDB 3.0ではMMAP 1を搭載、コレクションレベルでの並列実行制御、ジャーナリングの効率化などが強化された。

 また、プラグイン構造をもつストレージエンジンAPIを利用することでMMAPとWiredTigerとを組み合わせて利用できるという。これにより、インメモリ、暗号化、HDFS、ハードウェア最適化などさまざまな環境で利用できるとメリットを強調している。

 管理では、オンプレミスの管理機能「Ops Manager」を提供する。既存の自動化ツールを保管するものとなり、ルーティン作業を簡素化できるという。

 MongoDBは現在リリース候補(RC)版の段階にあり、正式版のリリースは3月を予定している。最新のRC7はWindows、Mac OS X、Linux、Solarisに対応、同社のWebサイトより入手できる。MongoDBの現時点での最新安定版は、1月に公開されたバージョン2.6.7となる。

米MongoDB
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