Operaに変わるWebブラウザを目指すLinux向けWebブラウザ「Fifth」
WebKitベースのWebブラウザ「Fifth」が11月16日に公開された。Linux向けの新しいWebブラウザで、Operaの機能をベースにLinuxのパワーユーザーが好むような新機能を追加しているという。
FifthはWebKitのFast Light Toolkit(FLTK) 1.3向けポーティング「WebkitFLTK」をベースとしたWebブラウザ。開発者のLauri Kasanen氏はOpera 5からのOperaユーザーだったが、Openra 12でのポリシー変更を受けて独自のOpera的Webブラウザを開発するに至ったという。
C/C++のみで各種機能を実装し、JavaScriptの拡張を利用しないことで高速化を図っているという。「モダンだが誤った機能」であるFlash、WebGL、WebCLも含まない。また、匿名でのブラウジング機能も強化されている。
SSL証明書の処理も特徴で、「SSH風の方法」で証明書を扱い、CAの情報を無視して「証明書が変更されていないか」のみをチェックするという。これによって中間者攻撃を容易に検出できるというという。また、この手法はEV(Extended Validation)のような追加費用のかかるセキュリティ認証の利用を回避する効果もあるという。
同じくOperaのフリー実装となる「Otter」との比較については、Fifthの方が軽量で、Qtに依存していない点が異なるという。
Fifth 0.1はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはGPL v3。