「MySQL 5.6.20」がリリース、InnoDBやレプリケーション機能を強化

 米OracleのMySQL開発チームは7月31日、オープンソースで開発されているリレーショナルデータベースシステム(RDBMS)MySQLの最新版「MySQL 5.6.20」をリリースした。商用版およびGPLv2でリリースされるCommunity版が提供されている。

 MySQL 5.6.20は、2013年2月に公開されたMySQL 5.6系の最新版となる。新機能としては、InnoDBのRedoログ強化がある。BLOB書き込みのサイズをログファイル全体の10%に制限するパッチが加わり、外部に保存する大規模なBLOBフィールド向けのRedoログが最新のチェックポイントを上書きする問題を修正した。

 レプリケーションでは、新システム変数binlog_impossible_modeが加わった。ファイルエラーなどによりサーバーがバイナリログを作成できない状況を制御するものとなる。DROP_TABLE構文の分割に関するバグも修正した。

 また、ビルドに使用しているCMakeのバージョン3に対応したほか、Debian 7、Ubuntu 12.04、Ubuntu 14.04向けにプラットフォーム固有のパッケージソースも用意された。そのほか、LinuxThreadsサポートの削除、mysqlhotcopyやシステム変数timed_mutexesの非推奨化なども行われている。mysql_install_dbはデフォルトでmy.cnfファイルを作成するという変更もある。

 セキュリティでは、商用版MySQL 5.6 Commercial Server向けのOpenSSLライブラリが1.0.1gから1.0.1hにアップデートされ、1.0.1gで報告されていたChangeCipherSpecメッセージの処理の脆弱性を修正した。CommunityビルドはyaSSLライブラリを利用するため、この変更の影響を受けることはないという。

MySQL
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