GTK+にデバッグ機能を組み込む「GtkInspector」公開、GTK+次期版にマージ

 新しいGTK+デバッグツール「GtkInspector」が登場した。既存の「gtkparasite」を土台としたもので、GTK+にデバッグ機能を組み込むものとなる。すでに開発中の次期版「GTK+ 3.14」にマージされている。

 GtkInspectorを開発したMatthias Clasen氏が5月15日に発表した。GTK+を使用したアプリケーションのデバックにはgtkparasiteがよく使われているが、同ツールはGTK+の一部ではなく一括インストールできないなどの問題があるという。GtkInspectorはこの問題の解決を目指すもので、GTK+の一部としてインタラクティブなデバッガーを開発したという。

 GtkInspectorはgtkparasiteのコードをベースとして開発されており、プロパティ変更、テーマ設定の調整、ウィジェット階層のナビゲーションなどgtkparasiteと同等の機能を持つ。GUI要素のビジュアルなデバッグ作業が可能で、インタラクティブにウィジェットを選択してインスペクタを実行できるという。対象とするアプリケーションでControl+Shift+「I」、もしくはControl+Shift+「D」キーの同時押しを行うことでデバッグ機能を呼び出せる。

 プロジェクトのWebサイトによると、今後、CSSエディタの追加、カスタムCSSの保存、D-BUS APIの追加、インスペクタ画面の分割といった機能を加えていく予定という。

GtkInspector
https://wiki.gnome.org/Projects/GTK%2B/Inspector