LibreOffice 4.1リリース、OpenOfficeで導入されたサイドバーも実装
オープンソースのオフィススイート「LibreOffice」を開発するThe Document Foundationは7月25日(ドイツ時間)、最新版となる「LibreOffice 4.1」を公開した。互換性の向上に注力したリリースとのことだが、それに加えて「Apache OpenOffice 4.0」で導入されたサイドバーも実験的に導入されている。
LibreOfficeはOpenOffice.orgから派生したプロジェクトで、2010年秋にスタートした。米Oracleによる米Sun Microsystemsの買収後、独立性を求めた開発者らが立ち上げた「The Document Foundation」によって開発が進められており、開発にはOpenOffice.orgの主要開発者らが参加している。ドキュメントフォーマットはOpenDocument Format(ODF)で、ワープロの「Writer」、スプレッドシートの「Calc」、プレゼンの「Impress」、ドロー「Draw」など6種類のアプリケーションで構成される。
LibreOfficeは2月に公開されたバージョン4系の最新版となる。「Microsoft Office」との互換性を強化、最新バージョンのOffice Open XML(OOXML)ドキュメントのインポート/エクスポート対応や、旧バージョンのOfficeおよびRTFフォーマットドキュメントのインポート/エクスポートルフィルタも強化された。この改良により、LibreOfficeは「最も互換性のあるオフィススイート」となったという。
Apache OpenOffice(AOO)からの機能インポートも進み、AOOがバージョン4.0で取り込んだ「IBM Lotus Symphony」のサイドバーがLibreOfficeも実験的に導入された。デフォルトでは無効になっており、利用するには設定画面で有効にする必要がある。なお、LibreOfficeによると、修正された約3000のバグのうち、約400がapache.orgのメールアドレスを持つ開発者から寄せられたという。
アプリケーション単位でも機能が強化された。Writerではドキュメントに埋め込まれた画像を90度単位で回転できる機能の追加や、脚注やフッターコメントを使いやすくするなどの機能が加わった。Impressでは「フォトアルバム」機能により写真を容易に挿入できるようになり、Calcではグラフの種類にステップグラフが加わった。フォントの埋め込み(Writer、Calc、Impress)も可能になっている。
LibreOffice 4.1はLinux、Mac OS X、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはGNU LGPLv3。
LibreOffice
https://www.libreoffice.org/
The Document Foundation
http://www.documentfoundation.org/