「大統一Debian勉強会 2013」、6月29日に千代田区・日本大学駿河台キャンパスにて開催

　2013年6月29日、東京都千代田区の日本大学駿河台キャンパスにて「大統一Debian勉強会2013」が開催される。各地のDebian勉強会とDebian JP Projectが共同で開催する、Debianに関する大規模な勉強会で、今年のテーマは「Level up Debian」。開発者からユーザーまで幅広いDebianユーザーを対象とし、さまざまなセッションやライトニングトークなどが行われる。参加費は無料。

　2012年に京都大学理学研究科3号館・数学教室で開催したのに続き、今年も「大統一Debian勉強会」を開催することになりました。このイベントは「Debian Developerの育成」および「普段、全国各地に点在しているDebianユーザーが『face-to-face』で出会える場を提供すること」を主な目的として、東京や関西、福岡と各地で開かれているDebian勉強会が共同して開催するものです。また、将来的にアジア地域を対象としたmini Debian Conference、そして世界中からDebian開発者が集まるDebian Conferenceを日本で開催するためのスタッフトレーニングという裏の目的もあったりします。

　昨年のテーマは「Debianに関することなら何でも」と非常に緩いものでしたが、今年はもう少しテーマを絞って「Level up Debian」とさせていただきました。RPGのようなファンファーレが聞こえてきそうなテーマですが、運営としてもウェブサイトの作成やスポンサーシップ制の導入などを通じた運営能力のレベルアップを、講演者にはDebian自体、あるいはDebianを使った何かしらのレベルアップを、そして来場者にも今までよりもレベルアップをしていただけることを願ってこのようなものとしています。ぜひ本イベントを通じてさまざまな方々の新しい知見に触れ、先人の知恵を学び、Debianに対する知識と愛情を深める機会としてください。

　さて、いくつかの見所をご紹介しましょう。「debhelperにおけるプログラミング言語対応の仕組みについて」と題したセッションでは、Erlang向けのビルドサポートツールである「rebar」を使ったdebianパッケージ作成サポートツール「dh-rebar」の開発を通して、Debianのパッケージ作成支援ツール「debhelper」におけるプログラミング言語対応の仕組みについて説明が行われます。Debianパッケージの奥深くまでダイブしてみたい人にはおすすめです。

　うって変わってハードウェア方面、「善きDebian者は堅牢なるGnuk Tokenを使う」と題したセッションでは、GNUで活動されているg新部裕さんが「Gnuk Token」についての解説を行います。氏曰く「（Gnuk Tokenは）Debianの開発者の標準となるべきだと思うんですよね、はい。」とのこと。興味をもたれた方はGnuk handbook documentationもチェックしてみてください。

　今回のスポンサー企業の1つであるサイバーエージェントの「中の人」による「とあるWeb企業でのDebianシステムの使い方。」というセッションでは、利用者の視点から見たシステム管理やパッケージング、ツール開発のプロセスについての話なども聞くことができます。

　そのほか、発表の詳しい内容については大統一Debian勉強会2013 Webサイトのタイムテーブルをご覧ください。

　現在のところ上記のようなさまざまな発表に加えて、参加者の皆様に手や体を動かしていただけるワークショップやハンズオンの開催、本イベントのスポンサー紹介セッション、ジョブボードなどさまざまな試みが企画されています。またDebConfにならい、ドキュメント翻訳や開発を行える「ハックラボ (hack lab)」部屋も用意していますので、こちらも発表の隙間時間など足をお運びいただき、ハックに勤しんで頂ければと思います。そして最後には、IT系のイベントではもはや恒例となっているライトニングトークを皆さんにお楽しみいただきます。

　なお、本イベントは無償で参加可能となっておりますが、事前に登録していただけると当日配布資料なども用意できますのでご協力頂けると助かります。詳しくは大統一Debian勉強会2013のWebサイトからご確認ください。

大統一Debian勉強会2013
http://gum.debian.or.jp/2013/index.html