Ruby 2.0系では初となる安定版リリース「Ruby 2.0.0-p0」が登場
Ruby開発チームは2月24日、Ruby 2.0系で最初の安定版リリースとなる「Ruby 2.0.0-p0」を公開した。Ruby誕生から20周年に合わせたリリースとなる。いくつかの新しいメソッドやリテラルが追加されたほか、性能も向上している。
Ruby 2.0系ではRuby 1.9との互換性維持に努めており、1.9からの移行は、1.8系から1.9系への移行ほどは苦心しないだろうという。すでにRuby on RailsなどいくつかのRuby向けライブラリやフレームワークがRuby 2.0のRC版で動作することが報告されているとのこと。
新機能としては、キーワード引数やクラス拡張の新しい方法であるModule#prepend、シンボル配列を作るリテラル%!などが加わり、また、デフォルトのエンコードがUTF-8に変更されている。組み込みライブラリでは遅延ストリームEnumerable#lazyおよびEnumertor::Lazy、遅延サイズ評価を行うEnumerable#size、非同期例外の処理のためのAPI、新しい正規表現エンジン「Onigumo(鬼雲)」などが新機能となる。
DTraceによるトレースやトレースAPIの改良、さまざまな性能改善も行われている。また、名前空間を使用して既存のクラスに対する変更や拡張を行う際の影響範囲を限定する「refinement」という機能が実験的に加わっている。
Ruby 2.0.0-p0はRubyのWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスはRuby LicenseとBSD Licenseのデュアルライセンス。