Xenベースの仮想化プラットフォーム「Xen Cloud Platform 1.6」がリリース

 Xen.orgは11月27日(英国時間)、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Xen Cloud Platform 1.6」をリリースした。プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 Xen Cloud Platform(XCP)は、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Xen」を開発するXen.orgによるプロジェクト。Xenをベースにし、さまざまな環境に向けた仮想化インフラストラクチャの構築や管理を行える。ライセンスはGPLv2。Xen.orgは米Citrix Systemsの支援を受けており、CitrixはXenベースのXenServerという製品をリリースしているが、ともにXenをベースにしているという以外の関係性はない。

 XCP 1.6では新機能として、仮想マシンを共有ストレージなしでライブマイグレーションできる「Storage XenMotion」が加わった。仮想マシンがホスト間で共有されるストレージにない場合や、ホストが同一リソースプールにない場合などで利用できるという。これを利用することで、XCPプール間での仮想マシンの移動、ソフトウェア/ハードウェアメンテナンス、ローカルストレージ利用による実装コスト削減などが考えられるという。この他の新機能として、仮想マシンを終了させることなく仮想ディスクイメージ(VDI)を移動できる「Live VDI Migration」も加わった。

 既存機能の強化も行われている。まずネットワーク関連では、物理ポートを束ねて単一の論理チャネルとして扱うためのプロトコルLACP(Link Aggregation Control Protocol)をサポートし、Source Load Balancing(SLB)、マルチテナントサポート、VLAN拡張性などを改善した。新たにUbuntu 12.04、CentOS 5.7/6.1/6.2、Red Hat Enterprise Linux 5.7/6.1/6.2、Oracle Enterprise Linux 5.7/6.1/6.2といったゲストOSのサポートも加わっている。

Xen.org
http://xen.org/

ダウンロード
http://xen.org/download/xcp/index_1.6.0.html