米Oracle、RubyやPHP向けのホスティングサービスを提供するEngine Yardに出資

 米Oracleは11月13日(米国時間)、Rubyなどの開発プラットフォームをクラウド経由で提供する米Engine Yardに戦略的投資を行うことを発表した。Engine Yardは2006年創業の非公開企業で、Ruby on Railsの開発支援からスタート、現在ではRubyやPHP、Node.jsなどをサポートするクラウド(Platform as a Service)型のアプリケーション実行環境開発を提供している。

 同社のサービスは設定や実装、メンテナンスの自動化を特徴とし、開発者はこれを利用することでクラウドアプリケーションを迅速に構築、実装、管理できる。すでにMasterCardやMTV、Audiといった大手企業がWebサイトのホスティング先としてEngine Yardのサービスを利用しているという。Engine Yardはオープンソース分野でも活発に活動しており、Apache CloudStack、Apache CouchDB、JRuby、Rubinius、Sinatraなど多数のオープンソースプロジェクトへの出資や参加を行っている。同社は日本でも展開を進めており、2012年9月には日本法人が設立されている。

 Oracleによるは今回、Engine Yardに対し戦略的出資を行う。出資額については非公開だが、「マイナー出資」であるとのこと。両者はクラウドアプリケーション開発者に対し開発と実装に関する幅広い選択肢を提供するために協業するとしており、それぞれのPaaSを接続する計画も明かしている。これにより安全性、信頼性、拡張性があり迅速にアプリケーションを開発できる環境を提供できるという。Oracleは現在、同社のミドルウェアやデータベースをベースとしJava EEをサポートするPaaSを提供している。

 Oracleからの投資を受けた後も、Engine Yardは独立した企業として運営を続ける。Oracleからの投資により、PaaSの開発や拡張をさらに強化していくという。

米Oracle
http://www.oracle.com/

米Engine Yard
http://www.engineyard.com/