ソフトウェアを自前でビルドするユーザーに向けたソフトウェア管理ツール「GNU Stow 2.1.0」リリース、9年ぶりの新版
GNU Stow開発チームは12月3日、ソフトウェアパッケージのインストール管理ツール「GNU Stow 2.1.0」を公開した。9年ぶりの正式版リリースとなり、コードの大幅なリライトが行われている。
GNU StowはMakefileを用いてコンパイルするタイプのソフトウェアに向けたインストール管理ツール。一般的なUNIX系OSで動作する。makeコマンドの実行時に/usr/local/stowディレクトリ以下にファイルをインストールするよう設定し、その後stowコマンドを実行することで/usr/localディレクトリ以下にファイルをインストールできる。
stowではシンボリックリンクを用いてファイルの管理を行うため、同じソフトウェアの異なるバージョンを使い分けたり、またファイルのアンインストールも容易に行える。開発チームはカーネギーメロン大学のローカルソフトウェア管理アプリ「Depot」に着想を得た、と説明している。Perlベースで実装されており、利用にはPerl 5.6.1以上が必要。
stow 2.1.0は、2002年1月に公開されたバージョン1.3.3以来の正式版リリースとなる。コード全体に手を加え、主要なコードをStow、それにPerlモジュールのStow::Utilに分けてリファクタリングした。リストファイルの無視、CPANスタイルのインストールとディストリビューションなどのサポートが加わった。また、テストスイートとの統合やデバッグのアウトプットを強化し、–conflictsオプションを削除した。
ドキュメントも強化されており、HTMLおよびPDF版のドキュメントが用意されている。
GNU Stow 2.1.0はプロジェクトのWebサイトやミラーサイトより入手できる。ライセンスはGPL v3。
GNU Stow
http://www.gnu.org/software/stow/