マルチプラットフォーム対応の分散型バージョン管理システム「Mercurial 1.9」リリース

 Mercurial Projectは7月1日、分散型バージョン管理システム「Mercurial 1.9」を公開した。バグ修正に加え、いくつかの新機能が追加されたメジャーアップデート版となる。

 MercurialはPythonで作成された分散型バージョン管理システムで、ソースコードやソフトウェア構成管理などの機能を持つ。クロスプラットフォーム、拡張性、高速さなどが特徴。ライセンスはGPL v2。Mozillaなどが利用しており、プロジェクトは米Microsoftや米Googleの出資を受けている。

 プロジェクトは4ヵ月に1度のメジャーリリースサイクルを目指しており、Mercurial 1.9は3月1日に公開されたバージョン1.8以来のメジャーリリースとなる。新機能としてはファイルセット指定機能が挙げられる。これは接頭語「set:」を用いてファイルセットを指定できるものとなる。また、パイプ経由でAPIを用いた通信を行う「Command Server」モードも新たに加わった。これを用いてMercurialと連携する外部アプリケーションを開発できるという。検索アルゴリズムも改善、リモートにあるレポジトリのチェンジセットを容易に検索可能となった。

 実験的機能としてHTTPクライアントライブラリも加わった。これらに加え、コマンド、Webインターフェースでも変更が加わり、バグも修正されている。

 Mercurial 1.9はWindowsや各種Linux、Mac OS Xなどに対応、プロジェクトのWebサイトでソースコードおよびバイナリが公開されている。

Mercurial
http://mercurial.selenic.com/

ダウンロード
http://mercurial.selenic.com/downloads/