キャッシュプロクシサーバー「Apache Traffic Server 3.0」リリース、性能が大幅に向上
The Apache Software Foundation(ASF)は6月14日(米国時間)、HTTP/1.1準拠のキャッシュプロクシサーバー最新版「Apache Traffic Server 3.0」を公開した。速度や信頼性が強化されたという。
Apache Traffic Serverは、米Yahoo!が開発・運用していたキャッシュサーバー。2009年にオープンソース化され、現在はASFの下で開発が進められている。大規模環境への対応が特徴で、キャッシュ機能のほか、セッション管理、ロードバランシング、認証、ルーティング、リクエストのフィルタリングといった機能を備えている。
バージョン3.0では、キャッシュ、プロキシ、速度、信頼性などさまざまな面で強化を図った。要求の多いWebページや画像、Webサービス呼び出しなどをキャッシュして再利用することでサーバーへの負荷と帯域を削減、レスポンス時間を改善するという。SMPハードウェアにおけるスケーラビリティも改善された。これらの強化により、ベンチマークでは毎秒20万件以上の要求処理を達成した。これは、バージョン2と比較すると277%の改善となるという。
そのほか、64ビット対応やIPv6対応も改善した。Web Cache Communication Protocol(WCCP)にも対応し、APIの改善など拡張性も強化した。
Apache Traffic Server 3.0はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。
Apache Traffic Server
http://trafficserver.apache.org/