ApacheのNoSQLプロジェクト、「Cassandra 0.6.6」リリース

 Apache Software Foundation(ASF)のApache Cassandra Projectは10月14日、分散データベースシステムの最新版「Apache Cassandra 0.6.6」を公開した。プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

 Cassandraは米Facebookで開発がスタートしたプロジェクト。SQLを採用しない「NoSQL」と呼ばれるデータベースの1つで、2009年にASFに移管され、その後ASFはインキュベーターからトップレベルプロジェクトに昇格している。

 最新版は2010年4月にリリースされた0.6系の安定版リリースとなる。I/O効率化のために「SSTable」と呼ばれるモデルを採用し、ディスクアクセスを高速化した。また、JVMのデフォルトのオプション値として「CMSInitiatingOccupancyFraction=75」と「UseCMSInitiatingOccupancyOnly」が採用されるようになった。これはヒープの使用量が75%に達するとガベージコレクションを開始するという設定で、ヒープを使い切った際に発生することがある数秒レベルの一時停止を回避できるという。

 そのほか、アクセスが多いデータに対し一貫性を復旧するRead Repair機能を改善、無効化することが可能となり、スループットを改善できるようになった。また、列またはキーのキャッシュを定期的に保存し、次回リスタート時にリロードできる機能も搭載した(デフォルトでは無効)。バージョン0.6.5で導入されたJNAによるOS特有の最適化に加え、0.6.6ではJNAが利用できる場合はスナップショットにJNAを利用できるようになった。

Apache Cassandra
http://cassandra.apache.org/