パーソナルメディア、マルチコア対応T-Kernel開発評価ボードを発売
パーソナルメディア(本社:東京都品川区)は、マルチコア対応版T-Kernelである「MP T-Kernel」を実行できる開発評価用ボード「MP T-Kernel/NE1評価ボード」を、2009年6月30日から一般向けに販売する。これまで入手しにくかった、マルチコア対応組み込み向けボードを製品化した。価格は31万2900円。
T-Engineフォーラムが定める「T-Engineボード仕様」に準拠。CPUには、ARM11コアを4基内蔵したNECエレクトロニクス製マルチコアCPU「NaviEngine」を採用した。処理性能は最大1920MIPSで、リアルタイム制御からマルチメディア処理まで幅広く活用できるという。
入出力インタフェースは、USB 2.0、PCMCIA、ATA、SATA、タッチパネル付きLCD、シリアル、eTRON-SIM、AUDIO、ローカル拡張バスなど。付属のRGBボード(拡張コネクタボード)を接続して、EthernetやVGAモニター出力も可能。S-formatプログラムをシリアル経由で書き込み、実行するためのブートローダソフトが付属する。
T-Engineフォーラムは今年3月、MP T-Kernelの全ソースコードを含むマルチコア技術の研究成果を無償公開した。マルチコア対応の組み込み向けOSがオープンソースとなる例は少なく、関心を集めたが、対応のCPUやボードが入手しにくいという問題があった。なおMP T-Kernelと開発環境は、各自でT-EngineフォーラムのWebサイトから入手する必要がある。
MP T-Kernel
http://www.t-engine.org/japanese/mptk.html
パーソナルメディア
http://www.personal-media.co.jp/
T-Engineフォーラム
http://www.t-engine.org/japanese.html