マルチプロセッサ対応を改善した「NetBSD 5.0」

 BSD系のOS「NetBSD」を開発するNetBSD Projectは4月29日、最新版「NetBSD 5.0」を公開した。マルチコアハードウェアにおける拡張性強化により、性能を飛躍的に改善した。ソースコードとバイナリをミラーサイトよりダウンロードできる。

 最新版は2007年の「NetBSD 4.0」以来のメジャーアップデートとなり、13回目のリリースとなる。最大の強化点は拡張性と性能。スレッドサブシステムを1対1スレッドモデルベースに書き換え、最新のカーネル同期、スケジューラの一新、リアルタイムのスケジュール拡張などにより、性能を改善した。マルチプロセッサとマルチコアシステムでの拡張性を強化、マルチスレッドアプリが処理能力を効果的に利用できるという。

 このほか、FFSファイルシステム向けメタデータジャーナリング「WAPBLE(Write Ahead Physical Block Logging)」のプレビュー版、メモリアアロケータ「jamalloc」、POSIXリアルタイム拡張サポート、「XFree86」から「X.Org X11」への移行、「Power Management Framework」、i386とamd64での「Xen 3.3」サポート、「OpenLDAP」の統合など、多数の機能が新たに導入されている。

 同開発チームによると、次期版となる6.0では、ZFSのサポート、x86での255コア対応、NFSクライアントの性能改善などを計画しているという。

NetBSD Project
http://www.netbsd.org