仮想化、無線接続共有、起動時間短縮などを特徴とする「Fedora 10」がリリース

 米Red Hatが出資するFedora Projectは11月25日(米国時間)、Linuxディストリビューション最新版「Fedora 10」を発表した。最新のブートシステムによる起動時間の短縮、仮想機能や無線接続共有などを特徴とする。

 最新版では、グラフィカルブートシステム「Plymouth」を新たに搭載した。カーネルモード設定を活用して起動プロセスを高速化する最新技術となる。Plymouthは現在、ATI製カード向けの技術だが、今後他社製メディアカードにも拡大する予定という。

 パッケージ管理システムは「RPM 4.6」を搭載した。また、バージョン9より搭載されたパッケージ管理「PackageKit」も強化、GStreamerに統合することで、ネイティブサポートしたメディアフォーマットがあればコーデックを自動インストールするという。PulseAudioサウンドサーバーも新しく書き換えた。

 仮想化では、リモートインストールとストレージのプロビジョニングを改善、自動化によりゲストとホストの両方で管理を容易にするという。ネットワーク管理「NetworkManager」を採用、無線LAN接続の共有が容易に行える。セキュリティでは、監査・検出ツールキット「SecTool」が統合された。

 Fedora 10は、Linuxカーネル2.6.27を採用、デスクトップ環境はGnome 2.24.1とKDE 4.1をサポートしている。同梱アプリケーションも、オフィスソフトウェア「OpenOffice.org 3.0」、Webブラウザ「Firefox 3.0.4」など、最新のものにアップデートした。

 Fedora 10はIntel x86、x86_64、PowerPCに対応、ライブCDなどダウンロードオプションはFedora Projectのページより入手できる。

Fedora Project
http://fedoraproject.org

「Fedora 10」ダウンロード
http://fedoraproject.org/get-fedora