Linux用Twitterクライアント4種

 Twitterは友人と何気ない会話をするためのソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームだ。140文字のメッセージ(つぶやき)を交換しながら会話を進める。携帯電話やデスクトップからWebブラウザーあるいはTwitterクライアントを使って、いつでもソーシャル・ネットワーキングができる。Twitterクライアントを使えば、友人のメッセージを自動的にチェックでき、メッセージを送るのも簡単だ。そこで、Linux用のTwitterクライアント4種をUbuntu Hardy Heronが動作するデスクトップで試用してみた。

gTwitter

 gTwitter 1.0は飾り気がないが、それが取り柄のGNOME用Twitterクライアントだ。軽量で、インストールが容易、使い方も簡単、これ以上ないくらいシンプルだ。起動すると、すべてのTwitterユーザーのメッセージが時刻順に自動的に表示される。ほかに、最近誰がメッセージを送ってきたかがわかるサマリーを表示することもできる。自分のメッセージは、ウィンドウの一番下にあるステータス・ボックスから送る。

 あまりにもシンプルで、中にはサウンドによる新着通知機能くらい付けてほしいと思う人がいるかもしれない。しかし、「仕事の手を止めてTwitterを見よ」とばかりに数分ごとにサウンドが鳴るということがないので、落ち着いて仕事をするにはいいかもしれない。メッセージを追いかけたいので新着通知がなければ困るという場合は、gTwitterを「常に一番上に表示」にしておけばよい。こうすれば、ほかのウィンドウをクリックするとgTwitterのウィンドウが隠れてしまうということがない。

 gTwitterはMono/C#で書かれている。GNU General Public License(GPL)バージョン2のライセンスで配布されているが、まだベータ段階で、開発予定リストの上位にはダイレクト・メッセージを見る機能やメッセージのログ機能が挙げられている。

Twitux

 Twitux 0.62も、GNOME向けの簡易なTwitterクライアントだ。最初に起動したとき、少し動きが変だった。ウィンドウ・サイズに合わせてメッセージを折り返さず、横にスクロールしなければならなかったのだ。システムを再起動すると多少よくなったように思うが、メッセージは相変わらず1行目までしか表示されない。

 さらに大きな欠点もある。メッセージを送るウィンドウがあらかじめ用意されていないのだ。一々、メニューのオプションを選ぶかCtrl+Nを押さなければならない。メッセージに返事をする場合もユーザー名を手で入力しなければならず厄介だ。ダイレクト・メッセージを送ったり返事したりする場合、普通、ユーザー名は自動的に入るものだ。

 新たにメッセージを受け取ると通知がポップアップする。新着をチェックする頻度を設定できるほか、友人のメッセージだけをチェックすることも、時刻順にすべてチェックすることも可能。また、スペルチェック機能があり、メッセージのつづりを確認したいときに便利だ。

 Twituxにはまだバグが残っているが、完成後にもう一度見てみるだけの価値はある。

TwitBin

 TwitBinはクロスプラットフォームのFirefoxアドオンだ。サイドバーの中に入るので常時表示されているが、Web閲覧の邪魔にはならない。TwitBinの特長は、Twitterユーザーのアバターをクリックすると@付きのメッセージを送れる機能だ。これを使えば、特定のユーザーに簡単に返事ができる。また、各ユーザーのWebサイトに飛ぶクリック可能なリンクも表示される(もしWebサイトがあれば)。ほかのクライアント同様、友人のメッセージだけを受け取ることも、すべてのユーザーのメッセージを受け取ることもでき、受け取る頻度を設定することもできる。メッセージなどがサイドバーの中に収まるように、長いメッセージを自動的に折り返しリンクを短縮する。横幅を変更することもできる。ブラウザー・ウィンドウの5分の1から半分の間で調整可能だ。

Opera用Twitterウィジェット

 Operaの場合は、Opera用Twitterウィジェットが最適だ。インストールは、Opera.comの該当するページにあるLaunchボタンをクリックするだけ。そして、ログイン名とパスワードを入力すれば設定完了だ。

 外観のデザインも機能的にも優れている。サイドバーに限らずどこにでも置くことができ、「常に前面に表示」することも、普通のアプリケーション・ウィンドウ同様に表示することもできる。サイズの拡大も可能。

 オプションはあまりないが、そもそもその必要がない。デフォルトで、友人のメッセージをチェックし、自分のメッセージを記録し、ダイレクト・メッセージを見たり返事したりするのも簡単だ。Twitterユーザーのアバターかユーザー名をクリックすると、そのユーザーのTwitter.com上のプロファイル・ページが開く。

 このTwitterクライアントにはない機能が1つある。リンクを自動的に短縮する機能だ。ついでに言えば、Operaを閉じるとクライアントも閉じてしまうのは困る。とはいえ、このTwitterクライアントはお勧め、私のお気に入りだ。

まとめ

 以上、4つのクライアントを紹介したが、お気に召したものがあっただろうか。Operaの利用者にはTwitterウィジェットがお勧めだ。Firefoxの利用者にはTwitBinも悪くない。汎用のgTwitterも使いやすい。Twituxは、今はお勧めできないが、完成したらよくなるだろう。

Tina Gasperson ライター。著名な業界誌に執筆。1998年からフリーランス。

Linux.com 原文