ブラウザに望む機能トップは「ベクターグラフィックス」──OpenAjax投票

 業界団体OpenAjax Allianceは7月16日(米国時間)、Webブラウザに望む機能リスト「Browser Feature Wish List」投票の結果を発表した。トップは「ベクターグラフィックス」、ついで「セキュリティ」が挙がった。同団体は今後、この結果をブラウザベンダーに伝える意向だ。

 このイニシアティブは、OpenAjax Allianceが2007年に開始した活動。同団体は今年4月、フェイズ1として初期リストを発表、その後フェイズ2として、これを再構成して37の機能に絞ったリストを公開し、6月より投票を受け付けていた。投票は、各機能につき0~10段階で重要度を評価するという方式をとった。

 プロセスには222人が参加し、143人が投票した。その結果、842点でトップだったのが「2Dドローイング/ベクターグラフィックス」。2位以下は「クロスサイトスクリプト向けのセキュリティ強化」「ポジショニングとスタイリング向けAPI強化」「HTML DOMオペレーションパフォーマンス」「リッチテキスト編集向けのサポート強化」の順。

 ベクターグラフィックスについては、Ajax開発者は現在、JavaScript、CSSなどを活用して功名なテクニックでリッチグラフィック効果を実現しているものの、ブラウザの差異が障害になっているという。Mozilla、WebKit、OperaなどはCanvasとSVGをサポートしているが、Internet Explorerは未対応。同団体はブラウザベンダー全体に対し、SVG、Canvasなどの2Dベクターグラフィックスの業界標準をサポートするよう、呼びかけている。

 OpenAjax Allianceでは次のステップとして、今回の結果を通してコミュニティが望んでいることをブラウザベンダーに伝えていきたいとしている。

OpenAjax Alliance
http://www.openajax.org