米IBM、サプライチェーンの炭素排出量を分析するツール

 米IBMは5月22日(米国時間)、サプライチェーンにおける炭素排出量を分析・管理するツール「Carbon Tradeoff Modeler」を発表した。企業は自社サプライチェーンが環境に与える影響を把握し、環境戦略に役立てられるという。

 Carbon Tradeoff Modelerは、製造と流通の2つの点から、サプライチェーンの炭素排出量につながる要因の複雑な相互関係をモデリングするツール。これにより、排出量を分析・管理できる。納期配達や在庫レベルなどのサプライチェーン指標と二酸化炭素の排出削減とのトレードオフを量化することもできる。IBM ResearchとIBM Global Business Servicesが共同開発した。

 具体的には、パッケージのサイズ変更が二酸化炭素排出量とコストに与える影響、在庫補充ポリシーが炭素排出量に与える影響、環境への影響とコストの観点からのサプライチェーンポリシー代替案の評価、などを行える。これにより、企業のグリーン戦略に沿ってサプライチェーンを強化できるという。

 IBMは同日、GHG(温室効果ガス)排出量とコスト、品質、サービスとの関係を調べた炭素管理に関する報告書も発表している。そこでは、環境への取り組みの5ステップとして、1)戦略立案・診断・実行、2)炭素資産管理の実装、3)機能レベルでの最適化、4)社内での統合、5)エンドツーエンドの協調的最適化、とアドバイスしている。

米IBM
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