フィッシング詐欺:偽サイトが3倍に急増 過去最悪

 業界団体のAnti-Phishing Working Group (APWG)は31日(米国時間)、4月中に発見したフィッシング詐欺サイトの数は5万5643件に達し、3月の約2.7倍に急増したと発表した。これまでの最高は昨年10月の3万7444件だったため、過去最悪となった。

 APWGによると、ブラウザーの「Internet Explorer7」と「Firefox2」が、フィッシング警告機能を搭載したのが背景とみられる。偽サイトが両ブラウザーのブラックリストに登録されるより早く、次から次へと場所を移動するようになったという。

 具体的には、サイトのアドレスの微妙な変更を繰り返す。例えば、「123.fake.com」→「456.fake.com」→「789.fake.com」といった具合。この傾向が強まれば、せっかくの警告機能が有名無実になる恐れもある。【南 優人/Infostand】

APWGの発表(PDF)
http://www.antiphishing.org/reports/apwg_report_april_2007.pdf