米MontaVista、キャリアグレードLinux最新版を発売

 米MontaVista Softwareは2007年11月14日(米国時間)、通信インフラストラクチャ向けキャリアグレードLinuxの最新版「MontaVista Linux Carrier Grade Edition(CGE) 5.0」を発表した。稼働中のシステムをダウンタイムなしに修正・アップグレードできる「フィールドサービスアビリティ機能」などを搭載した。

 通信・ネットワーク機器向けのリアルタイム組み込みOSで、SGSNs(Serving GPRS Support Nodes)やGGSNs(Gateway GPRS Support Nodes)、ソフトスイッチなどに利用できる。最新版では、システム履歴を追跡保存し、障害時の調査をサポートする「フライトレコーダ機能」、サービス中断せずに稼働中のシステムのデバッグができる「フィールドセーフアプリケーションデバッガ機能」などを搭載して、信頼性や保守性を高めた。

 このほか、CPU上でプロセスとスレッドの利用を正確に計測できる「マイクロステートアカウンティング機能」を搭載。米国家安全保障局(NSA)が開発したセキュリティ拡張であるSELinuxをキャリアグレードOSでは初めて採用したという。

 Linux Foundationが定めたCarrier Grade Linux 4.0仕様に準拠。Linuxカーネルは2.6.21を採用し、Eclipseベースの統合開発環境MontaVista DevRocketなどを備える。PICMG Advanced Telecommunications Computing Architecture(ATCA)およびMicroTCA仕様のハードウェア上で動作する。【鴨沢 浅葱/Infostand】

米MontaVista Software
http://www.mvista.com/