Appleの4Q決算は67%増益、MacとiPhoneが貢献――Macの出荷台数は過去最高、iPhoneも値下げ後に売上げが急上昇

 米国Appleが10月22日に発表した2007年第4四半期(7-9月期)決算によると、Macと携帯電話「iPhone」の好調な売上げに支えられ、売上高、利益ともに大きな伸びを示した。

 同社第4四半期の純利益は9億400万ドル、1株当たりの利益は1ドル1セントで、前年同期(純利益5億4,200万ドル/1株当たり利益62セント)から67%増加した。これは、Thomson Financialがまとめたアナリスト予測(純利益7億6,045万ドル/1株当たり利益84セント)も上回る結果だ。

 売上高のほうも前年同期の48億4,000ドルから今期は62億2,000万ドルに増加し(29%増)、アナリストの事前予測だった60億7,000万ドルを超えている。

 AppleのCFO(最高財務責任者)であるピーター・オッペンハイマー氏は、2007年度通期の決算も同時に発表、総売上高が240億ドル、純利益が35億ドルに達したことを明らかにした。

 同氏はさらに、2008年第1四半期(2007年10-12月期)の業績が売上高92億ドル、1株当たり利益1ドル42セントになるとの見通しも示している。

 Appleの好業績を支えたのは、MacとiPhoneである。同社のニュース・リリースによると、Macの出荷台数は前年同期比34%増となり、過去最高の216万台を記録した。

 同社COO(最高執行責任者)のティム・クック氏は、9月の新学期に合わせたプロモーションが功を奏し、Macの売上げは世界的に伸びたと説明。「Macの出荷台数は米国や欧州市場で急激な成長を見せているだけでなく、これまで売上げが伸び悩んでいた日本でも出荷台数が増加した」と語った。

 特にノートブック型のMacが好調で、「MacBook」と「MacBook Pro」を合わせた出荷台数は前年比37%アップとなり、Mac全体の売上げの62%を占めている。

 ただしクック氏は、新学期キャンペーンの反動を考慮し、次の四半期ではMacの売上げは横ばいになるとの見通しを示した。

 一方、今年6月に発売されたiPhoneは、携帯音楽プレーヤー「iPod」の初出荷後3カ月のペースを上回る好調な出だしを見せている。Appleは9月に8GBモデルの価格を599ドルから399ドルに値下げしたが、これを機に売上げが急上昇し、累計販売台数は139万台に達したという。

 「来年末までに1,000万台のiPhoneを出荷するという当初の計画は決して実現不可能ではない」とクック氏は自信を見せている。

 iPodのほうも、第4四半期の出荷台数は前年同期比17%アップとなる1,020万台だった。オッペンハイマー氏によると、iPodは2001年の発売以来、1億2,000万台を出荷しているという。

 Appleは第4四半期に数々の新製品を発表している。その1つが、Wi-Fi機能を搭載したタッチスクリーン式の携帯音楽プレーヤー「iPod Touch」だ。さらに欧州でのiPhoneの販売開始を発表、英国では携帯電話キャリアのO2と独占契約し、11月には出荷が開始される。2008年にはアジア太平洋地域でも発売される見通しだ。

 またソフトウェア関連では、8月にオフィス・アプリケーション/スイート「iWork ’08」が発売された。Mac OS Xの新版となる「Leopard」(開発コード名)も発表され、今月26日に出荷予定となっている。

(アダム・シャー/IDG News Service サンフランシスコ支局)

米国Apple
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提供:Computerworld.jp