【Cisco調査】急増する世界のIPトラフィック、2年ごとに2倍に――動画配信とP2Pファイル共有ソフトの普及が要因
同リポートは、Ciscoの独自予測に加え、ブロードバンド接続率、ビデオ加入者数などを調査/分析する市場調査会社10社のデータを基に、作成された。
それによると、世界のIPトラフィックは今後、前年比35%増で推移し、2年ごとに約2倍のペースで増加するという。
今後急速に増加すると見られているのは、コンシューマーが利用するIPトラフィックで、2008年中にはコンシューマーIPトラフィックが、ビジネスIPトラフィックを上回ると予測している。なお、ビジネスIPトラフィックとは、固定IPを使用し、企業を発信源とするIPトラフィックを指している。
同リポートによると、コンシューマーIPトラフィックは今後、年平均57%のペースで増加し続け、2011年には1カ月当たり18EB(エクサバイト:1EB=1,024PB)に達するという。ちなみにビジネスIPトラフィックは、年平均21%のペースで増加すると予測している。
Ciscoでは、コンシューマーIPトラフィックが増加する要因として、インターネットによる動画配信の増加と、ピア・ツー・ピア(P2P)型のファイル共有ソフトウェアの急速な普及を挙げている。
P2P型のファイル共有ソフトウェアによる1カ月当たりのIPトラフィックは、2011年までに2006年の4倍に相当する3EBに達するという。
また動画配信に関しては、高解像度のコンテンツと、動画共有サイト「YouTube」に代表されるようなストリーミング・サービスの普及が、IPトラフィックの増加を牽引するとしている。実際、2006年末時点でのYouTubeのIPトラフィックは、米国内の全IPトラフィックの4%を占めている。
なおCiscoでは、今後急速にIPトラフィックの増加が予想される地域として、開発途上国とアジア太平洋地域(日本を除く)を挙げている。一方、北米や西欧、日本については、2006年以前に比較して緩やかな伸びにとどまるとしている。
(ジム・ダフィー/Network World 米国版)
米国Cisco Systems
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提供:Computerworld.jp