HP、企業のITインフラを包括的に保護するセキュリティ製品群を発表――PCからデータセンターまで網羅

 米国HPは6月19日、米国ラスベガスで開催された年次コンファレンス「HP Technology Forum & Expo 2007」において、デスクトップPCからデータセンターに至るITインフラを包括的に保護し、コンプライアンスを実現する「HP Secure Advantage」を発表した。

 Secure Advantageは、ポリシー順守を監視するアプライアンスの「Compliance Log Warehouse」、情報セキュリティ・リファレンス・モデルの「Information Security Service Management(ISSM)」、個人認証管理ソフトウェアの「Identity Center」、テープ・ドライブの「StorageWorks LTO-4 Ultrium1840」、フィッシング対策ツールバーの「Anti-phishing Toolbar」で構成される。

 Compliance Log Warehouseは、同社のハイエンド・サーバ「HP Integrity」をベースとしたアプライアンスである。ログ・データを収集/分析し、HIPAA法(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)や企業改革法などの各法令を順守するうえで必要なリポートの作成を自動で行う。また、イベント・データを分析するSenSage技術に基づいたアラート・モジュールを搭載しているのも特徴だ。

 ISSMは、業界標準のITIL(Information Technology Infrastructure Library)Version 3やISO/IEC 20000をサポートした「HP Service Management Framework」に包含されており、セキュリティ管理対策の導入によって、企業がどの程度リスクを回避/軽減できるかを調査し、ベストプラクティスを提案するものだ。

 Identity Centerは、同社が提供している「Select Identity」「Select Access」「Select Federation」「Select Audit」の4つのソフトウェアをまとめたものである。同社によると、これら4つを単一のソフトウェアとして提供することで、人、プロセス、セキュリティ、コンプライアンスの管理を自動化できるとしている。

 StorageWorks LTO-4 Ultrium1840は、高度な暗号化をサポートする新テープ・ドライブで、AES(Advanced Encryption Standard) 256ビットの暗号化に対応している。

 HPは、今後こうした包括的なセキュリティ製品への需要が高まることに期待を寄せている。

 米国IDCが昨年12月に発表した「2005年~2010年、世界のITセキュリティ関連市場予測」リポートによると、企業のITセキュリティ投資額は2004年以降、前年比18%増の伸びを見せており、2010年までには666億ドル規模に達する見通しだという。

(デニ・コナー/Network World オンライン米国版)

米国HP
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提供:Computerworld.jp