NECとEMC、運用管理ソフト分野で共同開発、モジュールや技術の相互供給も

 NEC(矢野薫執行役員社長)と米EMCコーポレーション(EMC、ジョー・トゥッチCEO)は6月12日、運用管理ソフト分野において、両社の先進技術を合わせた製品の共同開発と、モジュールや技術の相互供給によるソフトウェア事業を強化すると発表した。昨年4月に両社で締結した戦略的アライアンスに基づく「ミドルウェア製品の開発協業」の成果。

 NECの統合運用管理製品「WebSAM(ウェブサム)」とEMCのリソース管理製品「Smarts(スマーツ)」を連携させることで、ネットワークからサーバー、OS、アプリケーションまで含めたシステム全体のきめ細かな障害分析が可能になる。また、システムリソースのプロビジョニングなどの自律運用を実現でき、システムが扱う情報量の増加や多様化に伴う、システムの急激な負荷変動にも柔軟に対応できる。

 NECでは、EMCに「WebSAM」のモジュールや技術を提供することで、同事業がグローバル事業に成長することを目指す。一方、EMCでは、Smartsの適用範囲が従来のリソース管理分野から情報システム分野へと拡大すること、さらにNECのシステムインテグレーション(SI)力と連携したソフトウェア事業の拡大を目指す。

 またNECは、EMCのSmartsがもつ分析エンジン「Codebook Correlation Technology」を組み込んだ「WebSAM」を国内市場向けに発売。金融業、通信業、データセンター事業を中心とした大規模ミッションクリティカルなシステムを保有しているユーザーに対して販売していく。

NEC=http://www.nec.co.jp/

提供:BCN