Symantec、SMB向けホスティング・サービスでSaaS市場に初参入――第1弾はデータ・バックアップとディザスタ・リカバリ
SPNの顧客企業は、重要なデータをSymantecのデータセンターに保管し、必要に応じてWebブラウザを介してデータを管理/監視できる。
SPNは現在ベータ・プログラムの段階であり、今後はマルウェア対策機能やネットワーク・セキュリティを確保するアプリケーションも随時追加される予定だという。なお、同社では今年末には正式サービスをリリースしたいとしている。
同社では、SaaSモデルで提供されるセキュリティ・アプリケーションを利用すれば、企業はパッチの適用作業やウイルス対策、さらには緊急時を想定した対策に配慮する必要がなくなるため、コストや従業員の作業負担を軽減できるとしている。
SPNの提供は、Symantecと同社のリセラー・チャネルを通じて行われる予定であり、顧客は必要に応じてSPNの内容をカスタマイズすることができるという。料金体系については明らかにされていない。なお、同社ではSaaSモデルへの移行に伴い、自社製品の料金体系を、複数年契約から月額料金制に移行させる予定だという。
SPNについて同社の幹部は、「セキュリティ・アプリケーションを自社で用意する余裕のないSMBは多い。SPNは、そのような企業にうってつけのサービスだ。SaaSモデルを導入するメリットは多い。今後は大規模企業でもセキュリティ・アプリケーションをSaaSモデルで利用する企業が増えていくだろう」と語った。
同幹部によると、最近はSalesforce.comなど、企業向けアプリケーションをSaaSモデルで提供する企業が増加しているため、SaaSモデルは企業に浸透しつつあるという。
「もはや顧客にSaaSモデルの概念やメリットを説明するのは難しいことではない」(同幹部)
同社の見解はおおむね業界アナリストらと一致しているようだ。複数のアナリストは、SaaSモデルのセキュリティ・ソフトウェア・サービスはSMB市場から浸透し、大規模企業にも普及すると予測している。
(マット・ハインズ/InfoWorld 米国版)
米国Symantec
http://www.symantec.com/
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