MySQL ABとジャスパーソフトが提携、オープンソースDBとBIツールをパッケージング

 オープンソース・データベース・ベンダースであるウェーデンのMySQL ABと、ビジネス・インテリジェンス(BI)ソフトを提供する米国ジャスパーソフトは2月27日、両社の製品をお互いの顧客に販売できる、再販売契約を締結したと発表した。

 同契約により、MySQL ABではジャスパーソフトのリポーティング・ツールを再パッケージした「Jasper for MySQL」(OEM版)を、ジャスパーソフトはMySQL ABが提供するデータベース・ソフトを「JasperSoft Business Intelligence Suite」の一部として再販する。Jasper for MySQLの価格は、サーバ1台当たり195ドル。

 今回の提携には、お互いの製品をあらかじめ組み合わせて提供することで、両方の製品を個別に導入する手間を省くと同時に、オープンソース製品を広く普及させるという目的がある。

 MySQL ABやジャスパーソフトなどのベンダーは、プロプライエタリ・ソフトを利用しているユーザーに、プロプライエタリ・ソフトと同等の機能を持つオープンソース製品を提供することに注力している。

 実際、ジャスパーソフトは2月14日、非営利団体であるOSA(オープン・ソリューションズ・アライアンス)の設立メンバーとなった。OSAは、異なるベンダーのオープンソース製品を、ビジネス・ユーザーが容易に統合/導入できるようサポートする団体であり、現在は10社が加盟している。

 現在、MySQLと競合するプロプライエタリ・データベース・ソフトには、IBMの「DB2」やマイクロソフトの「SQL Server」、オラクルの「Oracle Database」などがあり、各社ともエントリー・クラスの無料版からエンタープライズ版までを投入している。

 一方、ジャスパーソフトはBI市場において、ビジネスオブジェクツの「Business Objects」や、オラクルの「Oracle Business Intelligence Suite」と競合しているのが現状だ。

 なお、MySQL ABは昨年12月、オープンソースのコラボレーション・ソフトウェア「Open-Xchange Server」を開発している、オープンエクスチェンジとの提携も発表した。同提携により、オープンエクスチェンジでは、MySQLデータベースを自社の Linuxベースのコラボレーション・サーバに組み込んでいる。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)

スウェーデンMySQL AB http://www.mysql.com/
米国ジャスパーソフト http://www.mysql.com/

提供:Computerworld.jp