2006年Q2の外付けディスク・ストレージ市場、HPがEMCに肉薄

 米IDCは9月1日、2006年第2四半期(2006年4〜6月)の外付けディスク・ストレージ・システム市場で、シェア第2位のヒューレット・パッカード(HP)がシェア第1位のEMCとの差を縮めていることを明らかにした。IDCは「両社のシェアは統計的には互角」と分析している。

 IDCによると、2006年第2四半期の外付けディスク・ストレージ・システム市場におけるEMCのシェアは20%、HPが19.3%となっている。2005年第2四半期では、EMCのシェアは21%、HPのシェアは18.9%だった。

 なお、2006年第2四半期の第3位以下は、13.2%のシェアで第3位に付けたIBMに続いて、日立データシステムズ、Dell、Sun Microsystemsの3社が7〜8%のシェアでほぼ並んでいる。

 IDCによれば、同社は市場シェアの差が1%以下の場合は互角と判断しているという。

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全世界の2006年第2四半期の外付けディスク・ストレージ市場シェア(単位:百万ドル)

 2006年第2四半期の数値は、EMCとHPの熾烈な競争を繰り広げていることを示している。ただし、EMCの広報担当者グレッグ・エデン氏によると、EMCの実際のシェアはこの数値よりもはるかに大きいという。IDCの発表した市場シェアでは、EMCがDell向けに製造しているDell/EMCの共同ブランドのストレージ・デバイスがDellの売上げとして計算されているからだ。

 エデン氏は、Dell/EMCブランドの製品をEMCの売上げとして計算すれば、EMCの第2四半期の市場シェアは26.1%になるはずだ、と語っている。この点はIDCも認めている。

 なお、IDCによれば、外付けディスク・ストレージ・システム市場はここ13四半期連続で売上高を伸ばしており、2006年第2四半期の売上高は前年の38億ドルから8.5%増の42億ドルとなっている。企業が管理/保管すべきデータの増加に伴い、ストレージ・デバイスの需要も高まっている、とエデン氏は指摘している。

(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)

提供:Computerworld.jp