Vimマスターへの道

 viクローンのVimは、Emacsと並ぶオープンソース・エディタの巨頭である。このエディタは、単にviのオープンソース版というだけではなく、スクリプトやプラグインによる高い拡張性といったオリジナルのviにない特徴も備えている。しかし、viから引き継いだ独特の操作法から、Vimを敬遠している向きも少なくないようだ。そこで以下では、Vimの操作を習得する、あるいはVimをもっと活用するためのハウツーを紹介する。
2007年11月13日更新:中級編に「Vimのステータスラインをより有効に活用する設定法」を追加

Vimのステータスラインをより有効に活用する設定法

 Vimエディタのウィンドウ下部には、コマンドラインバッファ(コマンドの入力部)とステータスラインという2種類の役割を果たす行が設けられている。このうちデフォルト設定下のVimでステータスラインに表示される情報は単純すぎて大した役には立たないが、このステータスラインの表示については、簡単な設定をいくつか施すことでより有効に利用することができる。

Firefox拡張:FirefoxをVim風のキーバインドで操作するVimperator

 Vimユーザがさまざまな場面でVimを使用することにこだわるのは、体で覚えるということが非常にパワフルであるためだ。つまりVimのキーバインドを一度覚えてしまえば、マウスを使いたいからという理由でキーボードから手を離すことが減り、Vimを使ってきわめて生産的に作業をすることができる。このようなVimのパワーをFirefoxでも活かしたいなら、Vimperator拡張を使ってみよう。Vimperatorを使えば、Firefoxを非常に便利な「モード」ベースのウェブブラウザに変身させることができる。

Vim生活を快適にする5つのスクリプト

 Vimエディタはスクリプト経由で動作を変更することができる。そのため、生産性を上げることができるスクリプトや、ずっと欲しかった機能をVimに追加することができるスクリプトなど、何百というスクリプトがVimコミュニティによって作成されている。この記事では、中でも特に便利だと思われるものを5つ紹介する。

Vim/gVimをユーザフレンドリなエディタに変えるCream

 私は基本的にEmacs愛好派なのだが、時と場合によってはvi系エディタを使用せざるを得ないことがあり、そうした際にはviクローンのVimをグラフィカル化したgVimを使うことが多い。ただし絶対的な使用頻度が少なすぎるため、gVimの基本コマンドすらうろ覚えなのが実際だ。たいていは、試行錯誤的に操作手順を思い出すか、あるいは手あかの染み込んだ『vi Editor Pocket Reference』(日本語版)に手を伸ばすしかない。そんな状態が一変したのがCreamの存在を知ったときだ。

ハウツー: Vimの簡単な始め方

 Vimの無数の機能と柔軟さはベテランのユーザにとっては大きな利点であるが、初心者にとっての敷居を高くしてしまっているというのも事実だ。あなたがもし、Vimを使いたいとずっと思っていながらも初めて試したときにうんざりしたきりそのままになっているなら、VimをGUIで使用する方法とVimのeasyモードについて知ることからVimを少しずつ始めてみよう。この記事は、今までにあまりVimを使ったことがないが、これからゆっくりと挑戦してみようと思っている人のための手引きだ。