OpenStreetMapプロジェクトが米国TIGERデータのインポートを完了

 OpenStreetMap(OSM)プロジェクトが、米国内の街路および幹線道路を対象とした広域データの大規模なインポート作業を、当初の予定より何か月も前倒しで完了した。この巨大なデータセットの出所は米国勢調査局によるパブリックドメインの地図データベースで、そのインポートのために専用のアップロード処理の実行が2007年8月から休みなく続けられた。インポートされたデータに対してはさらに人手による編集と誤りの訂正が必要だが、このインポート作業の完了はOSMプロジェクトにとって大きな区切りとなる。

OLPCは将来を楽観

 最近、OLPC(One Laptop Per Child – すべての子にラップトップを1台ずつ)プロジェクト関連のニュースをよく耳にする。昨秋、ウルグアイが10万台のXOラップトップを購入したこと、米国の消費者も特別キャンペーンでXOラップトップを買えることが話題になったが、その後、特許権をめぐる訴訟やIntel社のOLPC離脱といった好ましくないニュースも飛び出した。だが、OLPCのソフトウェア/コンテンツ担当プレジデントで、COOも兼ねるWalter Benderは、どちらも道路上に転がっていた石ころを踏んだ程度のことだと言う。

セキュアなウェブアプリケーションの開発を手助けするOWASP

 セキュアなアプリケーションを開発するということはいつになっても難しい課題だ。かつては重要な役割を果たすソフトウェアは内部的なネットワーク上のユーザだけを想定して開発していれば良かったが、今日ではアプリケーションがウェブサーバ上で実行され世界中のあらゆる場所にいるユーザを想定して開発しなければならないこともある。そのようにウェブアプリケーションの扱う範囲や重大さが年々増してきているのにともなって、ウェブアプリケーションをセキュアにするための作業も年々複雑になってきている。そこでOWASP(Open Web Application Security Project)が登場した。OWASPは、ウェブアプリケーション開発者の助けとなるよう、アプリケーションのセキュリティを高めるためのツールやフレームワークやガイドラインを提供している。

Sunによるソースコードの公開から1年――Javaコミュニティの動向

 Sun MicrosystemsからJavaのソースコードが公開されてから1年が過ぎたが、その後の経過はどのようなものだろうか? エンドユーザにこうした質問をしたとしても戸惑わせるだけだろうが、フリーJavaコミュニティの中枢部で活動している開発者であれば、1年経った現在も開発活動の見直しに忙殺されているコミュニティの現状をつぶさに語ってくれるに違いない。

機能のすきまを埋めるGNU PDF

 多くの平均的ユーザから見れば、GNU/LinuxにおけるPDFファイルのサポートはかなり進んだように思えるだろう。PDFファイルの作成、表示、編集にはそれぞれOpenOffice.org、Kpdf、pdftkまたはPDFeditのようなプログラムを利用することができる。だがそれで終わりではない、と語るのは最近誕生したGNU PDFプロジェクトの創設者Jose Marchesi氏だ。「残念ながら、既存のフリープログラムには多くの機能が欠けている」。フリーソフトウェア財団(FSF:Free Software Foundation)がGNU PDFを最優先プロジェクトの1つとし、その進捗を速めるための寄付を積極的に求めている最大の理由はそこにある。

オープンソースウェイ講演資料

OSDNジャパンは、2002年12月20日に「Internet Week 2002」内のメインプログラムにて「オープンソースウェイ」を開催致しました。このカンファレンスでは、国内の著名なオープンソースに関わる研究者、開発者、経営者を招聘し、法律、経済・経営学の視点、そして現場の視点から見たオープンソースの見解を発表する場として活発な議論が繰り広げられました。ここではその資料を紹介しています。