「Flutter 3.3」が公開

 オープンソースのUI/アプリ開発フレームワーク「Flutter」開発チームは8月31日、最新安定版「Flutter 3.3」および「Dart 2.18」公開を発表した。

 FlutterはGoogle(米Alphabet傘下)が開発し、オープンソースとして公開するUI、アプリ開発ツールキット。単一のコードからAndroid、iOS、Web、デスクトップに向け、ネイティブにコンパイルされたアプリを開発、実装できる。Flutter 3.3は5月に公開された3系の最新版。Flutter 3で加わった機能の強化が中心となる。

 Material Design 3仕様のサポートを拡大し、IconButton、Chipsが新しくなり、AppBarのサポートも補完した。タブレットとデスクトップ開発者向けも強化した。新機能としては、トラックパッドのサポート、iPadでのScribble手書きへの対応が加わった。また、テキスト選択を強化し、SelectableAreaウィジェットを導入した。

 Windowsデスクトップアプリケーションのバージョンについては、これまで固有ファイルにより設定されていたが、プロジェクトのpubspec.yamlファイルとビルド引数から設定可能となった。合わせて、Dart 2.18も公開した。SwiftまたはObjective-Cで作成されたコードの相互運用性がプレビューとして導入された。iOS/macOSネットワーキングパッケージも加わった。ジェネリック関数の型推論の改善なども強化点となる。

 開発チームはFlutterの機能をショーケースする目的で、GSkinnerと共同構築したリファレンスアプリ「Wonderous」も公開した。世界の文化、歴史、芸術を解説する教育アプリで、簡単に旅行に行けない時代にイラストやアニメーションで楽しんでもらうと同時に、Flutter SDKを使って実現できるユーザー体験の質をデモすると狙いを説明している。WonderousはApple App StoreとGoogle Play Storeで無償で入手できるほか、GIthubでコードも公開する。

Flutter
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