「TypeScript 4.8」が公開

 米Microsoftのプログラミング言語「TypeScript」開発チームは8月25日、最新版となる「TypeScript 4.8」を公開した。

 TypeScriptはJavaScriptをベースに静的型付けを加えたプログラミング言語。Microsoftが開発し、Apache License 2の下で公開している。作成したコードはJavaScriptにコンパイルして任意のWebブラウザ、Node.js、アプリなどJavaScriptが動くところならどこでも実行できる。TypeScript 4.8は6月に公開したバージョン4.7に続く最新版。

 strictNullChecks下における一貫性と正確さを強化した。交差型と和集合型の機能に影響しTypeScriptが型を絞り込む方法で活用できるとしている。  –watchモードでの一部のファイルの変更での不具合を修正した。この不具合は長期的に存在し、tscやVS Codeの再起動を求める不正確なエラーを出すこともあったという。主としてUNIXシステムで発生することが多かったという。最新版ではinodeシステムでの処理を適切に行うようになり、新しいwatcherをインストールするという。エディタでfind-all-referencesを動かす際、参照を収集する方法がスマートになり、性能を改善できるという。

 性能では、–buildを使ったプロジェクトの参照、および–watch、–incrementalでも最適化により性能改善を図るという。例えば–watchモードでは、no-op変更時のタイムスタンプアップデートの時間を回避できるという。このほか、オブジェクトと配列リテラルの比較時にエラーを出すようになった。バインディングのパターンからの型推論も改善するなど、細かな機能強化が加わっている。

TypeScript
https://www.typescriptlang.org