Google、C++後継目指す実験プロジェクト「Carbon」を発表

 Google(米Alphabet)が新しいプログラミング言語「Carbon Language」の開発を進めている。C++の「実験的な後継者」と位置付ける。JavaScriptからTypeScript、JavaからKotlinと同じような流れをC++からCarbonで進めたいとしている。

 Carbonは、Googleがカナダ・トロントで7月18日〜20日に開催されたC++コミュニティイベント「CppNorth 2022」で発表した最新の取り組み。Carbonを立ち上げた理由について、C++をインクリメンタルに改善することは非常に難しく、開発者のニーズを満たすことができずにいる、と記している。この問題への最善の策は、C、C++の遺産を継承するのではなく、「モダンなジェネリクスシステム、モジュール式のコード構成、一貫性のあるシンプルなシンタックスなどの言語基盤からスタートすること」としている。

 CarbonはC++の後継というアプローチの下、相互運用性、大規模な受け入れ、既存のC++コードベースと開発者の移行などを考慮して設計する。中でも、C++レベルの性能、C++の開発者が親しみやすく学習曲線が急ではないことなどを重視ポイントに挙げている。プロジェクトは実験的扱いであり、2020年中に実験段階からバージョン0.1を目指す。合わせて、C++後継言語として十分な言語を開発できるか、関心を集められるかなども考慮して進めていくとしている。

 コンパイラやツールチェーンはなく、デモインタプリタはcompiler-explorer.com (https://carbon.compiler-explorer.com )で見ることができる。

Carbon Language
https://github.com/carbon-language/carbon-lang