「Deno 1.24」が公開

 JavaScript向けのランタイム「Deno」開発チームは7月21日、最新安定版となる「Deno 1.24」を公開した。

 DenoはNode.jsの開発者らが開始したJavaScript、TypeScript向けのランタイムエンジン。V8とRustをベースとし、単一の実行ファイルとして提供される。明示的な指示のない限りファイル、ネットワーク、環境にアクセスしないなど安全性を特徴とする。Deno 1.24は6月半ばに公開されたDeno 1.23に続く最新安定版。

 TypeScriptコードのJavaScriptへの変換がswcに統一された。それまで、–checkフラグで指定されている際はTypeScriptコンパイラを使っていたが、全てswcとなる。swcはRustベースのプラットフォームでコンパイルとバンドルに利用できる。単一スレッドの場合はBabelの20倍高速をうたう。合わせて、deno checkでのエミットが発生しなくなり、エミットされたJavaScriptを保存するのに使うキャッシュの堅牢性も強化した。

 unhandledrejectionイベントとbeforerunloadイベントのサポートが加わった。前者は拒否ハンドラを持たないPromiseが拒否された際に有用だという。後者は、イベントループの作業がなくなりエグジットしようとするときに同イベントを使用することで、ページを離れたいかどうかを尋ねるダイアログを含むページをトリガーする。このほか、まだ安定扱いではないForeign Function Interface(FFI)APIの性能改善、deno test、LSP(Language Server Protocol)なども強化した。

Deno
https://deno.land