UNIX系OSのユーティリティ群「GNU Coreutils 9.1」が公開

 The GNU Core Utilities(GNU Coreutils)開発チームは4月15日、UNIX系OSのユーティリティ群の最新版となる「GNU Coreutils 9.1」を公開した。

 GNU CoreutilsはGNUオペレーティングシステムのファイル、シェル、テキスト操作のためのツール。  GNU Coreutils 9.1は2021年9月に公開されたバージョン9系の最新のポイントリリースとなる。9.0公開後、10人の開発者から約210のコミットがあったという。

 新機能として、ddがskip=Nのためのiseek=N、seek=Nのためのoseek=Nの各エイリアスをサポートした。ブロックカウントが”B”で終わる際は、ブロックではなくバイトでカウントするようになった。dircolorsコマンドが、LS_COLORSエントリを表示する–print-ls-colorsオプションを利用できるようになった。また、TERM環境変数に加えてCOLORTERMを受け付けるようになった。デフォルトの設定は任意のCOLORTERMに適用する。

 cp、mv、installで、ディレクトリへのコピー時にopenatのようなシステムコールを利用するようになった。競合状態を回避でき効率性を改善するとしている。lsとstatコマンドで、ファイルの自動マウントを試みないようになった。Isコマンドで機能による色付けを廃止した。ほとんど使われていないためと理由を説明しており、これによりファイルあたりの処理を約30%改善できるとしている。このほか、バグも多数修正されている。

GNU Core Utilities
https://www.gnu.org/software/coreutils/