「Qt 6.3」が公開
フィンランドThe Qt Companyは4月12日、クロスプラットフォームのアプリケーション/UI開発フレームワーク「Qt 6.3」を公開した。Qtは6ヶ月おきのリリースサイクルをもち、Qt 6.3は2021年10月に公開されたQt 6.2 LTSに続く6系の最新版。Qt 6.0は2020年末に公開されている。
新しいモジュールQt Language Serverが加わり、Language Server Protocol SpecificationとJsonRpc 2.0プロトコルを実装した。 新しいQMLコンパイラとして、Qt Quick Compilersをテクノロジープレビューとして導入した。QML型をC++に変換するQML Type Compiler(qmltc)、関数とバインディングをC++にコンパイルするQML Script Compiler(qmlsc)で構成され、バインデイグと関数の性能を改善できるという。コンパイラなしの場合と比較すると20〜35%の性能改善が図れるとしている。
TreeViewDelegate、Calendar、CalendarModel、DayOfWeekRow、MonthGrid、WeekNumberColumnなど複数の新しいQt Quick Controlも加わった。TreeViewとCalendarはこれまでスタンダロンのコンポーネントとして提供されていたもので、標準のControlに組み込んだ。デスクトップやモバイルプラットフォーム上のシステムダイアログを使用するFolderDialogとMessageDialogが新しいダイアログとして加わった。Qt Quickで、Text、TextEdit、TextArea、TextInputなどのテキストコンポーネントの性能も改善した。Qt 6.3では、削除されていたQt PDFがQt6にポーティングされて加わった(テクニカルプレビュー)。
このほか、Qt Quick 3D、Qt Wayland Compositorなど多数のモジュールで強化が加わった。
The Qt Company
https://www.qt.io/