「Linux 5.17」が公開

 Linus Torvalds氏は3月20日、最新のLinuxカーネルとなる「Linux 5.17」の公開を発表した。

 Linux 5.17は1月に公開されたカーネル5.16に続くリリース。8回のリリース候補(RC)版を経ての正式版となった。  5.12で導入したidmapped mountsのサポートを強化した。idmapped mountsは異なるユーザー/グループ間でファイルシステムのマウントを作成できるもので、特にコンテナで有用な機能。最新版では、再帰的なidmapped mountsが可能になった。

 Linuxネットワーキングファイルシステムがオプションで使用するネットワークキャッシュレイヤ(fscache、cachefiles)の書き直しも行った。複雑なオペレーションスケジューリングなどを削除し、軽量かつ簡素化したという。  Real-Time Linux Analysis(RTLA)ツールを導入した。リアルタイムのプロパティを解析するコマンドセットを含むメタツールで、カーネル追跡機能を使ってプロパティの正確な情報、予期しない結果の根本原因などを提供するという。

 ハードウェア側では、AMD P-Stateドライバのサポート、KVMハイパーバイザーでのIntel AMXのサポートなどが加わっている。  Intel Platform Firmware Runtimeが新しくなり、Intel Raptor Lakeへの対応も進んだ。  このほかにも多数の強化が加わっている。

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