COBOLコンパイラ「gcobol」が発表
COBOL向けコンパイラプロジェクト「gcobol(gcc-vobol)」の立ち上げが3月14日に発表された。将来的にGCCへのマージも視野に入れているという。
gcobolは新しいgcc COBOLコンパイラ。現時点ではGCCのフォークとして実装されている。 プロジェクトを立ち上げる理由について、COBOLは記録優先のI/O向けのコンパイル言語としてニッチなニーズを満たす言語であり、CGI Webアプリケーションなどで自由なフォームのランタイム変数などを削減できるなどの特徴を備えると主張。現在1000億行以上が使われており、毎年数百万単位で増えているという。 また、メインフレームアプリケーションからのマイグレーションにおいて、フリーのCOBOLコンパイラが必須であることも背景としている。そのため、gcobolプロジェクトは、Linux上のメインフレームアプリケーションをコンパイルできるCOBOLコンパイラを目指すとしている。
なお、GnuCOBOLとの違いについて、gcobolはCOBOL向けのgccフロントエンドを実装し、gccバックエンドを呼び出して実行可能なコードを生成するのに対し、GnuCOBOLはCOBOLトランスレーターとしてCOBOLをCにコンパイルしてgccを呼び出し実行可能なコードを生成すると説明している。 将来GCCメンテナーの関心を得られれば、GCCとの完全統合の方向性を探りたいと記している。
gcobolの詳細やリポジトリはプロジェクトのWebサイトよりアクセスできる。