対話型Python実行環境の「IPython 8.0」が公開

 対話型Python実行環境「IPython」の開発チームは1月12日、最新のメジャーリリースとなる「IPython 8.0」公開を発表した。

 IPythonはインタラクティブなコンピューティング向けのコマンドシェル。対話的シェル、Jupyter向けカーネル、GUIツールキットとインタラクティブなデータ視覚化機能などの特徴を持つ。組み込み可能なインタープリタを用意し、並列コンピューティングのためのツールも備える。

 IPython 8は、2018年に公開されたIPython 7系に続くメジャーリリースとなる。250件以上のプルリクエストがあったという。  最新版では、Pythonサポートがバージョン3.8からとなり、起動時間などの性能強化を図ることが可能となった。  新機能として、CLIでblackを使ったコードリフォーマットが可能になった。IPythonと同じ環境にblackがインストールされている場合、ターミナルはデフォルトでコードを裏フォーマットするようになった。

 Tracebackを強化し、これまではPython ASTをコンパイルするのに使われたハッシュを表示していたのに対し、エラーが発生したセル番号を表示するようになった。また、stack_dataパッケージを統合、Tracebackで表示する情報を改善した。  テストフレームワークはnoseに代わってpytestをサポートする。  このほかにも多数の細かな機能や機能強化が加わっている。

IPython
https://ipython.org/