性能をさらに改善した「Flutter 2.8」が公開

Google(米Alphabet傘下)は12月9日、クロスプラットフォーム開発ツールの最新版となる「Flutter 2.8」および「Dart 2.15」を発表した。

 Flutterは単一のコードベースからマルチプラットフォーム対応アプリケーションを構築するオープンソースのフレームワーク。モバイル(iOS、Android)、Web、デスクトップ、組み込みデバイスなどに対応し、ARMまたはIntel、JavaScriptにコンパイルするため高速に動くという。  Flutter 2.8は9月に公開したバージョン2.5に続く最新版。

 フォーカスの1つだったモバイルのパフォーマンスでは、起動時間、メモリ使用、グラフィックレンダリングなどを強化した。1万行以上のコードを持つ「Google Pay」で試したところ、起動遅延はローエンドのAndroid端末で50%、ハイエンドのAndroid端末では10%改善したという。  また、Firebase、Google Cloudなどのバックエンドサービスへの接続が容易になった。  合わせて公開したDart 2.15では並列処理の強化、コンストラクタのティアオフなどが加わっており、Flutter 2.8ではこれらの特徴や最適化によりメモリの使用を最大10%削減するという。

 開発者の生産効率を高める機能として、ステートフルなホットリロードを導入した。また、Firebaseを使って認証処理するサインインのウィジェットが加わった。二要素認証やパスワードリセットなどのユーザーフロー、Google/Apple/Twitter/Facebookなどの認証プロバイダなどの主要な機能を備えており、開発者は高速に認証機能を提供できるという。

 合わせて、Flutter上に構築したゲームエンジンFlameもバージョン1.0となった。Flameはモジュラー型の2Dゲームエンジンで、ゲーム開発に必要な機能を備える。

Flutter
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